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『歴史歳時記豆知識』34・帝紀(ていき)とは、歴代の天皇あるいは皇室の系譜類

帝紀2帝紀1『歴史歳時記豆知識』34・帝紀(ていき)とは、歴代の天皇あるいは皇室系譜類、あるいはそれらをまとめた分野のこと。また特に『古事記』や『日本書紀』以前に存在したと考えられている日本歴史書の一つ『帝紀』を指すが、古くに散逸して現在には伝わっていない。681天武天皇10年)より天智天皇2子の川島皇子忍壁皇子勅命により編纂し、皇室の系譜の伝承を記したという。『旧辞』と共に天武天皇稗田阿礼暗誦させたといい、のちに記紀の基本史料となったという。一般に、『帝紀』の内容は皇統譜であると考えられている。しかし異説も多く、『古事記』の中・下巻を指すという説・特定の書物を指すのではなく皇室の系譜の伝承を記した書物全般を帝紀と呼ぶとする説・書物になっていない天皇の系譜に関する伝承も帝紀と呼ばれるとの説・『帝紀』『旧辞』は別々の書物ではなく一体のものだったとする説・などがある。また『帝紀』は一般に、『古事記』序文に書かれている『帝皇日嗣』・『先紀』『日本書紀』欽明天皇23月条に記載がある『帝王本紀』・『日本書紀』持統天皇211月条に記載がある「古くは『日嗣』と呼ばれた」との注釈がついた「皇祖等之登極次第」『正倉院文書』にある『帝紀日本書』や『日本帝紀』『日本書紀私記甲本』にある『帝王記』などと同じものであると考えられている。ただし、「年紀」を意味する「紀」の文字を含む『帝紀』『帝王本紀』『先紀』と、「紀」の文字を含まない『日嗣』等は分けて考えるべきだとする説もある。また、一定の条件を満たす複数の書物ないしは文書の総称である普通名詞としての「帝紀」と、特定の時点で編纂された特定の書物を示す固有名詞としての『帝紀』は明確に区別すべきだとする説もある。さらに、ほとんどの場合に『帝紀』と『旧辞』が並記されることなどから、これらは組み合わせることを前提にしており、二つの史書を組み合わせた日本独自の歴史叙述の形態が存在する可能性も指摘されている。一方、古代天皇の称号には、居住した宮の名を冠して呼ぶほか、陵墓の所在地を冠して呼ぶときもあり、このことから関西大学の薗田香融は、帝紀とは名を羅列した単なる系図ではなく、「陵墓の所在地と陵墓名も記載され、そこに亡くなった年代・年齢も記されていたもの」と推測し、東京大学の井上光貞も同じ考えであると述べる。いずれにしても、『帝紀』が重要視されたことは天武天皇が殯宮において帝皇日嗣が読み上げられたことからもわかる。※歴史に学ぶ 先人の知恵と教訓。

 

 

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侏儒のつぶやき

Author:侏儒のつぶやき
趣味歴史。歴史研究会に参加。フェイスブック「史跡探訪と歴史の調べの会」管理。
著書多数。歴研出版より「平安僧兵奮戦記」自費出版「古事記が語る古代の世界」「古事記が描く説話の憧憬」『芭蕉紀行世情今昔』他多数。

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